サラリーマン生活が長い人の中には、分刻みの生活に追われるのが嫌になり酪農家に転職したいと思う人がいます。確かに自営で仕事をすれば、上司や取引先からのストレスは無くなるので魅力的に思えるかもしれませんが、実際はどのような違いがあるのでしょうか。
基本的には飼育している牛の機嫌や生乳の市場価格によって収入が変動するので、サラリーマンのときのように毎月安定した収入があるわけではありません。良いときもあれば今ひとつのときもあります。また、定休日が特に決まっているわけではないので、いつでも好きなときに休むことはできますが、休むと当然その分のツケが回ってくることは理解しておきましょう。単純にスローライフの一環としてするなら別ですが、これで生計を立てることを考えるのであれば正しい知識や技術も身につける必要があります。
コストのことについて敏感になろう
酪農家になるということは、一国一城の主になるということです。したがって、サラリーマン時代とは違って経費に関してはシビアになる必要があります。
例えば、電気代や燃料代、エサ代などの固定費用はどうしてもかかりますし、他にも機械を導入するならその分の購入費用もかかります。最近は自治体からの支援があるので、一昔前よりもずっとスタートしやすいのは確かですが、経営を甘く考えているといつまで経っても稼ぐことができません。全ては良質の生乳をきちんと生産できるのかにかかってきますので、とにかく牛のことに関しては神経質になるくらい考えておく必要があります。また、独立当初は思ったようにうまくいかないことが多いので、諦めずに粘り強く仕事を続ける必要があります。
軌道に乗れば高収入を得ることができる
酪農家の場合は自分がオーナーになるので、軌道に乗ればサラリーマン時代よりもずっと高収入になることは間違いありません。サラリーマンの場合は、いくら自分が会社に対して利益を出しても、給料という形でしか収入を得ることができないので、安定性はありますが反対に高収入を期待するのは困難になります。
最近はインターネットが発達しているので、自分で作ったヨーグルトやチーズを簡単に販売することも出来ますし、観光牧場にして一般客相手に乳しぼりを体験させたり飼育のお手伝いをしてもらうことで収入えを得る人も増えてきました。つまり、アイデア次第でいくらでも高収入を得ることができるということです。この辺りが非常に魅力的な仕事なので、野心のある方はぜひチャレンジしてみるといいでしょう。