酪農するにあたって最も大事なのが収入です。実際にどのくらい稼ぐことができるのでしょうか。基本的に収入というのは生乳の市場価格によって変わります。また、搾乳できる量が多ければその分収入も増えてきます。搾乳できる量を増やすためには、当然その分多くの牛を飼育する必要があるので、より大きな牛舎にして牛の数を増やす必要があります。
牛を飼育するときにかかる費用が、生乳や加工食品の売り上げよりも下回ればそれが利益になりますので、できるだけ優良な販路を見つけることが大事だとも言えます。ただ、最近はインターネット販売を行っている人もおり、自分のところで作成した乳製品を販売している人もいるので、昔に比べたら売り上げは上げやすくなりました。一般的なサラリーマン以上の年収を得ている人も多くいます。
勤務時間や休日はどうなっているのか?
酪農家の休日は生活、そして勤務時間はどのようになっているのでしょうか。基本的には牛と一緒に暮らすために年中無休になります。毎日決まった時間に餌を与えて牛舎の掃除をし、乳しぼりをやるのが仕事になります。生き物相手の仕事になるので、休日という概念はありません。ただ、従業員をたくさん抱えるようになれたら、その分休むことができるようになります。
また、最近は労働状況を改善するためにヘルパーが増えてきています。そのため、ヘルパー制度を利用して休日を満喫する人も出てくるようになりました。他にも、自分一人でやるのに限界を感じた人は、コントラクターという専門の組織に外注するようになりました。このように、昔と違って今は環境が変わってきたので新規参入者にとってはハードルが低くなっています。
将来性はあるのか?
酪農家になりたいと思っていても、将来性が無いようだと不安になります。実際のところはどうなっているのでしょうか。全国には約26600戸の同業者がいると言われていますが、最近は技術が向上してきたので大規模な経営も可能になってきました。そのため、一人当たり飼育できる牛の数が昔に比べて増えてきたために、収入的には右肩上がりになりつつあります。
一方で、跡継ぎがいなかったりする場合には撤退する人もいますが、最近では新規参入者を増やすために支援や誘致を行っている自治体が増えてきたので、今が始めやすい時期ではあります。また、ヘルパーの募集も常にありますので、まずはヘルパーから始めてみて仕事に慣れてきたら独立を考えても遅くは無いでしょう。